看護師の役職の種類とそれぞれの役割

看護師の役職には、現場を指揮する看護主任とその上司に当たる看護師長の他、経営者の一員となる看護部長があります。

その中でも看護主任は、医療現場で一般の看護師と共に働き、現場をまとめる役割を果たしています。看護主任になるには、一般的な総合病院では、10年以上の実務経験が必要だと言われていますが、小規模な病院では5年程度の実績で主任に抜擢されることもあるようです。看護主任は、若い看護師の相談に乗ることが多く、現場の苦労を分かち合うことができる30代前半の働き盛りの世代が多いと言えます。

その上に当たる看護師長は、職場の規模によって違いますが、およそ10年から15年ほどの現場経験が必要と言われています。看護師長は、看護主任と共に現場をまとめる指導的立場に立ち、職場だけで解決できない問題があれば、上司の看護部長に上申し、経営者側の解決策を求めることもあります。

そして新人看護師が入ってきた場合は、看護師長が教育を統括し、共に働く看護師たちと一緒になって一人前の看護師に育てる必要があります。また、看護師同士や患者など、看護師の人間関係におけるトラブルがあった場合にも、両者の仲裁に入り、取りまとめなければなりません。

看護部長を目指す場合は、上記のような看護師長を務める必要があります。累計で25年以上の実務経験を積めば、看護部長に出世し、経営者の1人として看護師サイドから経営に関わることが可能になると言われています。具体的には、看護師の労働条件を改善するため、看護師長や看護主任から現場の事情を聴取したりして、経営会議に反映させたりするのが主な仕事になります。

ただ、このように、出世していくためには、単に現場経験を積むだけでなく、専門看護師や認定看護師などの上級資格を取得して、確かなスキルを積み、現場で実践していくことが求められます。もし、看護師として昇進したいのであれば、まず上級資格を取り、人をまとめる役割に抜擢されるような実績を残していくことを念頭に置いて働きましょう。

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